(前回の続き)
恋愛に関する記事だと思ったのに、どこに恋愛のことが書いてあるのだろうと、不思議に思っておられるでしょうね。
ご心配なく!
恋愛の話はここからです。
恋愛はクリスマスと同じように、与えることと貰うことを意識しすぎて、商取引のようになってしまうことがあります。
愛の真髄は、歓びと温もり、寛大さ、そして無私の心ですが、こうしたものは、ブロックされていないハートからしか表現されません。
U2の曲と同じように、愛があなたのハートという町(タウン)へ来なければならないのです。
澄んだハートは自分自身を心得ており、見栄を張りません。
真のハートは、ほかのものになろうとしません。
真のハートはナチュラルです。純真で正直な、3つか4つの子供を思い浮かべてみると、わかるでしょう。
あなたのハートがハッピーで、子供のような愛に満たされていれば、人々は自然にあなたに惹かれます。
恋に落ちると、私達は大きな歓びと温もりを感じ、心が軽くなります。
愛があれば、すべての問題が消えてしまうように思えます。
それでも、誰もが知っているとおり、その感覚は長続きしません。
安心したり、恋人に慣れてしまったりして、再び現実に目覚めるのです。
そのことが、愛の光をブロックしてしまいます。
どうしてこんなことが起きるのでしょう?
それは、人の幸福感は高いレベルに留まらずに、幸福度の設定値へと引き戻されるからだと思います。
幸福度の設定値とは、人生でなにが起きても、その人が戻っていく、幸福感の度合いのことです。
たとえ宝くじに当選しようと、腕を一本失おうと、1年ほど経つと、その人が感じる幸福度は以前の度合いまで戻ることが、研究によって示されているのです。
ディズニー、ビル・ゲイツ、スティーヴ・ジョブズ、イーロン・マスク、リチャード・ブランソンら、世界でも飛び抜けた成功を収めた人の多くが、無邪気な若者の頃に事業を始めました。
彼らの幸福感は、子供の幸福度の設定値に近い値に留まり続けます。
幼い子供はごく自然に歓びを感じていますが、最初は大人によって、次に、もっと大人びてクールに見せるべきだという仲間からのプレッシャーによって、歓びを押し殺すことを学びます。
ただし、そのプロセスを逆転させることは可能です。
幸福度の設定値は、訓練によって60パーセントも向上させられるのです。
(後編へ続く…。)